台湾でバイクの免許を取得する
台湾で白いナンバーのバイクを運転するのに必要な免許取得についてのまとめです。
台湾では現在100cc〜150ccのバイクが主流のようですが、50cc以上のバイクに乗るには少なくとも「普通重型機車(250cc以下)」という免許が必要です。
日本の免許だと「普通二輪(小型限定)」という種類の免許です。
日本人の方で二輪免許というと普通免許についてくる原付の免許だけの方も多いのではないでしょうか?
私自身、台灣での生活も長くなりバイクの運転ができるようになりたいと思い普通重型機車の免許を取得したのでその経験をまとめてみました。
実はこの免許は免許センター(監理所)で1日で取る事もできます。しかし、ほぼ二輪車に乗った経験がなかったのと車の免許も取得予定だったため、「駕訓班」と呼ばれる台灣の教習所に通って免許を取得する事になりました。
免許センターでの試験についても書いてあるのでバイクの免許を取る予定の方は参考にどうぞ。
INDEX
普通重型機車の免許取得条件
- 満18歳以上
- 期間6ヶ月以上の外国人居留証(外僑居留證)
普通重型機車の免許で運転できる種類
- 普通重型機器腳踏車(50cc〜250cc以下自動二輪車又は三輪車)白ナンバー
- 普通軽型機器腳踏車(50cc以下の二輪車又は三輪車)緑ナンバー
電動車のGogoroも白ナンバーなのでこの免許で運転できます。
https://www.gogoro.com/tw/
追記(2019/10/14):
少し小型の緑ナンバーのGogoroも発売されるようです。
https://www.gogoro.com/tw/smartscooter/viva/
教習所(駕訓班)を探す
■監理服務網のページから探せます。
https://www.mvdis.gov.tw/m3-emv-mk3/driver/webDriverSchool
追記(2019/10/14):
台中市で現在普通重型機車の免許の教習ができる教習所は2箇所、「原場地考照」と言って練習したコースで試験を受けられる教習所は1箇所のようです。
教習所への申し込み
直接教習所へ行って申し込み(報名)をします。
この時点で申し込みしても、適性検査が済んでからでも申し込みができます。
費用は訓練費、受験料や手続き料など込みで3500元〜4000元くらいです。
開講日(開課日)を聞いてその日から通い始めます。(あらかじめ試験日時なども確認しておくと良いと思います。)
用意する物は、
- 期間6ヶ月以上の外国人居留証(外僑居留證)
- 6ヶ月以内に撮影した証明写真(1吋という大きさ)申込み用に1枚、適性検査用に2枚 合計3枚
- 台湾の三文判みたいな四角いフルネームの印鑑(なければ母印でも大丈夫みたいです。)
- ヘルメット
適性検査(體格檢查)
教習所で適性検査用の用紙(機車駕駛執照登記書)をもらって指定の病院で行います。
内容は身長体重、視力、視界、聴力、色盲、問診、指示通りに体を動かせるか等の簡単な検査です。
費用は250元くらい、証明写真(1吋という大きさ)が2枚必要。証明写真を撮っていない場合は指定病院のそばある証明写真ボックスで撮影してもOK。
病院で持参した用紙に結果などを記入してもらい、それを教習所へ提出します。
練習期間と内容
追記(2019/10/14):
教習所での取得に現在補助金(2000元)出るのですが、そのため学科の時間が6時間(2時間x3日)の受講が必須になったようです。
また、練習時間も8時間(2時間×4日間)と2時間増えました。
練習は、1日2時間×3日間=合計6時間
(学生が休みの期間は生徒が多いので、時期がずらせる場合はずらした方がいろいろ融通が聞くと思います。)
アクセルの感じを掴むためにコースの周りを何週かした後、実技試験のコースの説明を受け、その後はひたすらコースで練習。
教官によって違うと思いますが、基本1人で黙々と練習します。
教官は練習を見ているのか見ていないのかよくわからない感じですが、苦戦したり間違っていたりすると近くに来てアドバイスをしてくれる感じです。
スケジュール的には
練習1日目:予約した時間に練習(2時間)
練習2日目:予約した時間に練習(2時間)
筆記試験と練習3日目:朝7時集合、教習所の車で免許センターへ行き筆記試験を受ける、合格なら教習所へ戻り予約した時間に練習(2時間)
教習所から免許センターの往復と試験の時間その他待ち時間などで試験から教習所へ戻って来たのはお昼前でした。
前の2日は11時から練習をしていたのですが、お昼をとってから練習でも良いかと交渉したところその日はその後に同じバイクの練習をする人が居なかったのであっさりOKでした。交渉次第で融通がきくところは台湾らしいですね。
実技試験当日:朝7時集合、何回か練習した後、免許センターから派遣された試験官の元、試験を受ける。合格なら翌日昼以降に教習所で免許証が受け取れます。
免許センターでの受験の流れ
■中国語ですが、バイクの免許試験についての条件など(機車駕照考試須知)は下記から確認できます。
https://www.mvdis.gov.tw/m3-emv/mustknow/moto
条件や持ち物などは教習所とほぼ同じです。
- 期間6ヶ月以上の外国人居留証(外僑居留證)
- 6ヶ月以内に撮影した証明写真(1吋という大きさ)申込み用に1枚、適性検査用に2枚 合計3枚
- 指定病院で合格済みの機器腳踏車駕駛執照登記書
- ヘルメット
免許センターまで免許を持っている方にバイクで連れて行ってもらいそのバイクで受験する方が多いそうです。(話によると自分で運転してくる方も多いとか・・無免許ですよね)
免許センターのバイクで受験する方はガソリン代が別途かかるそうです。
申込料 | 250元(2回目以降は125元) |
---|---|
免許発行料 | 200元 |
合計 | 450元 |
■台中の各免許センターの試験の流れはここから確認できます。
https://tmv.thb.gov.tw/catalog?node=c264858a-9232-4d6f-b91c-cae619b0bb89
1. 適性検査
指定の病院へ行き適性検査を受ける。
- 6ヶ月以内に撮影した証明写真(1吋という大きさ)2枚
- 機器腳踏車駕駛執照登記書
■適性検査ができる指定病院はここから探せます。
https://www.mvdis.gov.tw/m3-emv-hca/agency/query
■機器腳踏車駕駛執照登記書はここからダンロードできます。
https://www.gov.tw/Form_Content.aspx?n=21595FA41A9EE70A&sms=CE45CBF44B3CA591&s=E9DDA7BEFE4C9984
2. 予約
オンラインで予約をします。(現在は現地に行って予約はできないそうです。)
https://www.mvdis.gov.tw/m3-emv-trn/exm/query
申し込み(報名)をする日時で予約します。
初めて受ける方は安全講習を受る必要があるので間に合うように到着しましょう。
3. 当日
申し込み⇒安全講習(120分)⇒筆記試験⇒実技試験⇒免許発行
申し込みには写真、居留証、指定病院で合格済みの機器腳踏車駕駛執照登記書と申込料(250元)が必要です。(2回目以降は125元)
台中市では2018年12月から安全講習を受けないと筆記試験を受けることができなくなったようです、安全講習は開始から10分以降は入退室ができないので開始時間を確認して時間厳守で会場につくようにしましょう。
試験に合格したら免許発行時に発行料(200元)が必要です。
筆記試験の内容
- 絵を見て三択で答える問題
- 文章の内容を○×で答える問題
- 文章の内容を三択で答える問題
- 道路標識、区画線や道路標示を見て○×で答える問題
- 道路標識、区画線や道路標示を見て三択で答える問題
上記5種類の問題の中から50問(各2点)が出題され86点以上で合格です。
試験時間は30分。
受からなかったら7日後から再受験が可能。
バイクの筆記試験は難易度が高いのか不合格になる方もいるようです。普通に勉強すれば受かると思いますが、一通りきちんと勉強した方が良さそうです。
日本語で受験する場合は試験を受ける部屋で受付する時にその旨を伝えます。
(試験を開始する前に確認する画面が出るので違っていたら変更して貰えば大丈夫です)
日本語で受験が可能
テスト問題は「中華民國交通部公路總局」のサイトからダウンロードできます。
「日文」で絞り込むと6つのPDFが出てきます(2018年12月現在)。このPDFにある問題がランダムで50問出題されます。
問題の翻訳か明らかに間違っている回答もありますが、間違った答えを覚えて答える必要があります。
https://www.thb.gov.tw/sites/ch/modules/download/download_list?node=cc318297-734e-42f0-9524-284801e7064d&c=63e0f1f5-4574-4545-a6fe-987df50ee75f
テキストも書店などで売っていますが日本語版は無いようです。「機車考照指南」、「機車駕照應考手冊」などで検索してみると見つかると思います。
日本語で模擬テストが受けられる
監理服務網に日本語で模擬テストが受けられるページがあります。アカウント作る必要もなく簡単に受ける事ができるので勉強始める前に試しに受けてみるのも良いと思います。
また、パソコンで受験する場合とほぼ同じ画面なので筆記テストの前には試してみる事をお薦めします。
https://www.mvdis.gov.tw/m3-simulator-drv/
テスト勉強用のアプリ
アンドロイドのアプリ「台湾の運転免許証の試験」は言語切り替えで日本語が選べるので日本語でテストの勉強ができます。
試験問題が追加された時などは常に最新とは限らないので監理服務網のテストも並行して練習した方がよいでしょう。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.korean_memo
iPhone用のアプリでは日本語が選択できるものは確認できませんでしたが、監理服務APPの中で模擬テストを日本語で受ける事はできました。
公用語ではない言語の問題の資料も無料で提供され受験も可能というのは日本に比べとても恵まれていますよね、日本語の翻訳が変だったり答えが間違っていたりすることもありますが、変な翻訳を楽しみながら勉強するくらいが丁度いいかもしれません。
実技試験の内容
100点満点で70点以上で合格。減点制なので30点以上減点されると不合格。
受からなかったら7日後から再受験が可能。
コースの順番は試験場によって違うようです。
試験内容は下記の8項目ですが、コースからはみ出さない、走行中に足を着かない、ミラーや首振りで左右確認、ウィンカーを出すなども正しく行わなければなりません。ただ、ウィンカーを出すタイミングなど細かい部分は試験場や試験官によって違ったりもするので事前に確認しておくのも良いでしょう。
確認動作は大きめにして試験官にアピールした方が良いそうです。
■中国語ですが、臺中市監理所の説明の所(スクロールして下の方)に実技試験の平面図がわかりやすいです。
https://tmv.thb.gov.tw/page?node=2aba177c-0fc0-4677-bc8b-e6432a313490
1.
長さ15メートル、幅40センチの直線を7秒以上かけて通過する。
2.
歩行者用の横断歩道を通過する。
3.
交差点、信号にしたがって通過する。
4.
2段階左折をするための四角の中へ移動し停車、信号が変わるのを待つ。
5.
車線変更をする。
6.
コの字型に曲がる。
7.
停止線で停止して、発進する。
8.
踏切の前で停止、遮断機の音が聞こえなくなったら通過する。
台湾の免許試験の状況
この免許試験も数年前に実技試験の項目が変更になったり、試験に出てくる問題が増えたりと免許取得の難易度は高くなってきています。また、短期間でも変更があるようです。
台湾に住んで長い方はわかると思いますが、お役所に行っても場所や時間によって対応がちがったりすることはよくあるので、十分に確認することをおすすめします。
細かい変更が多いようで、交通部や監理服務の公式サイトでもページによって更新されていない部分があるようです気をつけてください。
取得した免許を元に日本の免許を取得するには
免許取得日から通算3ヶ月台湾に滞在し必要書類持参の上免許センターへ申請しに行けば良いようです。
日本国内に住民票があるかないかにより書類が違うようです。
教習所で免許を取ってみて
特別な事情がない限り免許センターで取るのが費用もあまりかからず早いのでおすすめです。
自信が無い方も免許センターで一度受験して難しいと思ってから教習所へ行っても遅くないと思います。
Vocabulary(中国語の発音と意味)
免許を取得する時に出てきたバイク関連の単語の発音と日本語の意味です。
発音 | 日本語の意味 |
---|---|
運転免許証 | |
台灣の免許証の種類 | |
50cc以上〜250cc以下白いナンバープレートの二輪車 | |
50cc以下緑のナンバープレートの二輪車 | |
バイク | |
ナンバープレート | |
教習所 | |
免許センター | |
適性検査 | |
バイク試験の申込兼適性検査結果報告書 | |
開講日 | |
筆記試験 | |
実技試験 | |
免許を受け取る | |
ヘルメットをかぶる | |
バックミラーを確認 | |
首を振って左右を確認 | |
エンスト・エンジンを止める | |
片足を着く | |
両足を着く | |
事故 | |
スリップ、倒れる | |
タイヤで線を踏む(ここでは地面に埋めてある踏むと音が鳴る線をふむことです) | |
ウィンカー | |
アクセル | |
ブレーキ | |
直進 | |
曲がる | |
右折 | |
左折 | |
徐行 | |
一時停止 | |
バック | |
Uターン |